気まぐれコラム

脳講義

人間の脳の神経細胞の数は、諸説あるが約1000億あるという。

ちょっと想像がつかない数だが、メジャーな新聞の朝刊に載っている文字数が約40万字というから、これが1年分(×365で)で・・・それでも1.5億字にしかならない。さらに
1000億÷1.5億=約666と計算すると、666年分の新聞の字数に匹敵する神経細胞が、われわれの脳に存在していることになり、さらにはこの神経細胞から2~3万の触手(枝)が出て、ほかの神経細胞と手を結び合っているらしい。

これらは電気信号で連絡していくが、その結合している枝も、太さはまちまちのようで、電気が細々と伝わっているところと、光輝く幹線道路みたいになっているところなど、様々である。この膨大なネットワークは、例えて言うなら夜の航空地図みたいなもので、各都市が個々の神経細胞だとすると、それらに連絡していく道路がその連絡網と言えるだろう。

これほどまでに大容量を持つ脳であっても、我々が日常行動する際に受ける刺激を全て記憶していくと、その圧倒的な量(thru 視覚・聴覚・触覚・嗅覚etc)により、やがてパンクしてしまうというからこれも驚きである。この膨大な情報はすべて、まず脳内の「海馬」という部分に入っていくが、パンクするのを防ぐために脳は何をするかというと・・・そう、「不要な情報はどんどん捨てる」。

これが、いってみれば脳の大事な仕事の1つ、誰のどの脳も行っている作業なのである。