気まぐれコラム

年賀状

Email、そしてLINEというものが人口に膾炙してくるに伴い、あるいはそんな形式的な挨拶など無意味と、年賀状を書く人が確実に減ってきている。

その潮流を理解しつつも、出すべき人には出してきているが、私は裏面は旧年中に撮った写真9枚をコラージュフレームに入れ、雛形印刷の挨拶言葉に、あと個人的なコメントと、挨拶も手書きで書くようにしている。

宛先を印刷にしてしまうと、相手の住所が変わったのに気づかない可能性があるが、毎年昨年の年賀状を引っ張り出してその住所を手書きすればその失礼は避けられると思うからだ。

そんなわけで私が最も疑念を感じる年賀状が、表も裏も印刷オンリーというものだ。

こういう何の手間もかけていないものは、要は相手に対してそれだけの気持ちしか持っていないと判断されるので、貰うと個人的にはあまり気持ちのいいものではない。

こういうものを、いい歳した社会的にもそれなりのステイタスのある方が出しているのを見ると(中には奥様に一任しているケースもある様子)、正直少しがっかりしてしまう。

こんな落胆を覚えるのも、年賀状という風習が現存するからであり、いっそのこと一部の人のように完全にこの挨拶方式を放棄した方が、より幸せに生きられるのかもしれない。