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気まぐれコラム 2012年11月

東大へのインド人留学生招致

これからの日本を支えるべき人材が、従来から指摘されていることではあるが、更に

その多様性が加速化している気がしてならない。

 

30過ぎても親に依存し、ネットカフェに入り浸り、一日単位のアルバイトをしている日本人

青年層の数は、減っているという話はあまり耳にしない。

 

日本の会社が以前に比べて終身雇用制を取らなくなってきていたり、採用を急遽取り

止めるなど、雇用側の問題があり政府の対策的な問題も大きく指摘されるところでは

あるが、総合的に見て憂うべき状況であることに疑いはない。

 

現在の世界の大学でのランキングで、東京大学は30位と発表された。

 

いろんな項目からの総合評定で決定されるようであるが、中でも「国際力」の面で

著しく低いことが現状のようである。

要因として、外国人の教授であるとか、海外からの留学生の数も非常に少ないことが

挙げられる。

 

先日TVで見たところによると、インドに東大のスタッフが赴き、この状況を打開すべく

留学生招致のために懸命な活動を行っているという。説明会に参加している高校生

や大学生は、椅子に座りまたは後ろで立ち、或いは階上の廊下から見下ろす形などで、

真剣にその説明を聴いており、それを見ていて感じ入るものがあった。

 

東大に限らず、様々な大学が、大学力を挙げるためや或いは学生数確保のために

留学生獲得に意欲を燃やしてくることになるだろう。

日本に比べたらそれほど裕福でない留学生は、将来の自分のため、或いは

自分の家族を、自分の親を、兄弟を支えるべく十分な収入を得ようと、並々ならぬ決意

とモチベーションで来日することになる(している)だろう。

 

日本の高校生は、あるいは中学生は、どうだろうか。

部活部活で忙しくしている生徒は非常に多い。

学校での活動や任される責務も、一学年に300人いた私の時代とは全く異なり、負担は軽くない。

 

そのようなextracurricular activitiesを決して否定するわけではないが、毎日何時間も、

さらには週末の土曜も日曜も何らかの形でそれらに時間を割かなければならない状況も

あると聴くと、正直首を傾げたくなる。

いったい自分の時間があるのだろうか、と。

 

同時に、日本の生徒は幸せとも感じる。

大抵の生徒にとっては、部活は趣味の領域であるからだ。

少なくともフィリピンやインドネシアやインドの生徒たち

彼らは、学校に行けるだけでも幸せであり、小さな頃から、帰ってきてすぐ

家の仕事を任せられる。

そういう状況は無数にある。

 

だが大変なようではあるが、家庭内で一緒に過ごす時間も増え、こういう国の人

たちは実に家族を思う気持ちが強い。

 

 

自分のために頑張るのと、人のために頑張るのとではどちらが頑張れるか。

 

答えは「人のため」である、と私は個人的に強く思う。

例外の方もいらっしゃるだろうが、本当に大切に思う人がいれば、心の底から真剣になれるもので、

自分自身のためだけの方が、より多く妥協が訪れやすい、と私は思う。

 

 

小さな頃から、大切な人間関係をはぐくみ、その周囲の人たちを視野に入れた青年と

困窮を知らず、趣味の領域に無視できないほど多くの時間を注ぎ込んできた青年とが

ますます共存していくであろう社会が予見される。

 

生徒たちは、これから何を思いどのように行動すべきか。

今回の東大の留学生招致のニュースは、その点を改めて一緒に考えていきたく思った次第である。


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